過去ログ - かがみ達は深い霧に囚われたようです
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228:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/26(金) 01:14:48.55 ID:T98CVpPDo
AM6:22
液晶の明かりが二度寝の意欲を一瞬にして奪い去る。
そうでなくても、10時間も寝ればもう十分なんだけど。
229:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/26(金) 01:15:52.08 ID:T98CVpPDo
なんだろう。
仮眠室の扉の向こう側、従業員室から何か聞こえる。
室内を埋めているみんなの寝息の隙間から、確かに物音が私の耳に届いている。
230:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/26(金) 01:16:43.30 ID:T98CVpPDo
少しずつ慣れてきた眼に、室内の様子が映る。
下段にはつかさ、日下部、みなみちゃん、ゆたかちゃんの姿。
みなみちゃんゆたかちゃんはイメージ通りに寝相まで良くて、あまり毛布を乱さずに大人しく眠ってたみたい。
つかさは、今日は眠りも深かったのか、いつもより寝床がきれい。
231:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/26(金) 01:17:40.65 ID:T98CVpPDo
「……あら、かがみさん。おはようございます」
お早いんですね、と微笑んだ彼女が、穏やかな朝の空気を連れてきたように思えた。
232:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/26(金) 01:18:08.53 ID:T98CVpPDo
「そうさせていただこうと思っていたんですが……どうしましょう、お目溢しいただけますか?」
「そうもいかないのよね。昨日遅くに色々あってさ……とにかく、単独行動は厳禁ってことにしたのよ」
233:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/26(金) 01:20:04.62 ID:T98CVpPDo
「そうですか……」
かちり、という音が聞こえた気がした。
234:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/26(金) 01:20:38.68 ID:T98CVpPDo
従業員室、フロント、ロビー、、階段、廊下。
私達は何も喋らずにいたので、無音の空間にはただスリッパを滑らせる音が流れていた。
235:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/26(金) 01:21:32.32 ID:T98CVpPDo
「……行きましょ」
「……そう……ですね」
236:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/26(金) 01:22:35.45 ID:T98CVpPDo
AM6:55
まだ、誰も起きては来ない。
237:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/26(金) 01:23:36.84 ID:T98CVpPDo
扉を開いてすぐに、床にうず高く積った鏡の破片が目についた。
クローゼットのすぐ脇にあるそれは、きっと全身鏡の残骸なのだろう。
その全身鏡が収まっていたであろう枠から、かすれた赤黒い染みの帯が壁を走っていた。
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