過去ログ - かがみ達は深い霧に囚われたようです
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2011/07/22(金) 01:16:33.12 ID:5blvEuBDo
ほどなくガソリンスタンドを見つけ、車で乗り入れる。
ヘッドライトを浴びて霧の向こうに浮かび上がるそこは、さながらヨーロッパの映画から飛び出したような外観だった。
さすが”西洋の街並み”と言ったところだろうか。
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2011/07/22(金) 01:17:31.51 ID:5blvEuBDo
…………
…………
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2011/07/22(金) 01:19:11.71 ID:5blvEuBDo
「あーもう! まさかホントに営業してないの?」
「うーん……私達に気づいてないんじゃないのかな?」
「かもなー、そんじゃいっちょ呼び出してくっかー」
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2011/07/22(金) 01:22:13.91 ID:5blvEuBDo
それから、峰岸と話すこと数分が経った。
歩いて十秒かからない距離だろうに、日下部は帰ってこない。
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2011/07/22(金) 01:24:23.57 ID:5blvEuBDo
ゆっくりと外に出て辺りを見回し、車の鍵を閉める。
8月だというのに、ここの気候は半袖では肌寒いくらいだ。
標高のせいか霧のせいか……なんとなく、後者だとは思うのだけれど。
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2011/07/22(金) 01:28:44.16 ID:5blvEuBDo
会話は無かった。
峰岸は押し黙って私に寄り添うようにしている。
私も黙って事務所のドアノブに手をかける。
掌から冷気が流れ込み、冷たい血液が体内を駆け巡った。
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2011/07/22(金) 01:33:20.89 ID:5blvEuBDo
まず目に付くのは、キャップが開いたままテーブル上で横倒しになったペットボトルと食べかけのお弁当。
ボトルのお茶が乾いた跡だろうか、テーブル上や床に薄茶色の染みが広がっている。
丁寧に作られた、彩りも豊かなお弁当は中身が半分以上が残されている。
それを包んでいたであろうハンカチも、雑然とテーブルの上に投げられていた。
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2011/07/22(金) 01:36:37.08 ID:5blvEuBDo
私の心はさらに言いようのない不安感に襲われる。
まるでいつか読んだ、『マリー・セレスト号』のエピソードのようだ。
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2011/07/22(金) 01:38:57.56 ID:5blvEuBDo
「―――!」
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2011/07/22(金) 01:42:28.31 ID:5blvEuBDo
「なんだよ、二人とも車で待ってんじゃねーの? びっくりすんじゃんよー」
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2011/07/22(金) 01:44:01.17 ID:5blvEuBDo
驚いた。
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