22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage saga]
2011/07/24(日) 15:23:14.02 ID:vQiMXLLI0
「実質ビームダガーだけか……。いや、構うものか、やってやる!」
ペダルを力一杯踏み抜いても、のろのろとした足どりで進むデュエルゼロに辟易しながら、シグは工場外へと飛び出した。
爆炎に包まれる工場外区画には、無残にも破壊された道路や戦闘車両らが転がり、その瓦礫らに混じって死体も幾ばくか転がっていた。
モニターに映るその惨状に苦々しい物を感じると同時、抑えようのない怒りがシグの胸を焦がす。
「――っ、ザフト……! よくも!」
振り仰いだシグの視界に、コロニー搬出口を目指し飛び去っていく三機のGATシリーズが飛び込む。
デュエル、バスター、ブリッツ。本来であればシグとその同僚が一から動きを叩き込むはずだったその機体達は、無情にも生みの親、育ての親から逃げ去るよう、宇宙へと消えていく。
悔しさに奥歯をぎり、と噛みしめたシグであったが、その思いも突如耳に飛び込んできたアラートに掻き消される。
振り向いた先には、工場区から飛び出す紅色の機体。X303――イージス!
「イージスとストライクだけは!」
デュエルやバスターらと同じ方角へ飛び去ろうとするイージスの行動を阻止すべく、シグの駆るデュエルゼロが腰部ビームダガーを手に収めながらイージスに迫った。
シグの行動に対し、イージスのパイロットは交戦を避けようと、突如その形態を人型から戦闘機の形態へと変形させる。
イージスの有する変形機構を、強奪して数分の間に理解したというのか。
「ちくしょう、ふざけやがって!」
両手に握られたビームダガーを、サイドスローの要領でイージスへ向けて放つ。
だが、二本ともイージスの速度に弾かれ地に落ちてしまった。シグには最早、イージスを止める手段などない。
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