44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2011/07/26(火) 22:15:43.98 ID:IUly5t9D0
「どいてったら!」疾走しながらさやかは、ぶつかる一般客を手でしりぞける。
フロアを全速力で駆け抜け、さやかは電話ボックスにありつく。それを猛烈な勢いでほむらが追いたて、
三階フロアから二階のエスカレーターまで飛び移ると、さやかに迫る。
そのほむらを狙って、さやかのピストルが電話ボックスの中から一発放たれたので、それを見たほむらはとっさに
手すりに身を隠すとそれをよけた。
ほむらは一気に電話ボックスまで詰め寄った。さやかの入った電話ボックスを鷲掴みにすると、無理やりに
ガシャガシャと力ずくに揺さぶる。
電話ボックスのガラスがボロボロと砕け落ち、さやかはその怪力ともいえるほむらの火事場の馬鹿力に
震え上がる恐怖を味わっていた。
ついにはほむらは電話ボックスごと持ち上げてしまうと、さやか入りの電話ボックスをそっくりそのまま床に
ひっくり返して転がした。
ボックスの切れた電線から火花が飛び散り、あまりの光景に驚愕したまわりの一般客の
悲鳴と驚愕の声が沸き起こる。
「この青ったれ!」
ほむらか罵って悪態ついた。
床を転がる電話ボックスに掴みかかり、中のさやかを引っ張り出そうとする。
事態の収拾に躍起な警備員たちが何人もかけつけてきた。ほむらを取り囲み、押さえつけにかかる。
「離しなさい!」ほむらは警備員たちにむかって怒鳴った。
その隙に、さやかはひっくり返された電話ボックスの中から、辛くも脱出して逃げた。
「うわぁ…!」そのさやかの顔は完全に動揺しきっている。
自分を囲い、密集して押さえつける10人近い警備員を、ほむらは腕を振り上げ一挙に蹴散らした。
その力に圧倒されて警備員たちがあちこちの方向へすっ転ぶ。
ほむらは突っかかってくる警備員の体を掴んで投げ飛ばし、さらに駆けつけてくる警備員数人へぶつけてやった。
警備員たちはドミノ倒しになって共倒れした。「うあああ」
もうデパート内は大騒ぎである。
猛獣のごとく暴れだした暁美ほむらに、キャアキャア悲鳴をあげながら逃げ惑う一般客や、次々に増援しにやってくる
警備員たちが、フロア内を激しく行き来し、混乱を掻き立てる。
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