51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2011/07/26(火) 22:32:03.20 ID:IUly5t9D0
「どう?まどかの居場所は思い出せた?」
「うわ……あうああ…」
崖に吊るされた恐怖に、さやかの目が回っている。
「いい?美樹さやか。あなたを支えている手は病弱な少女の左手なの」
ほむらは相手の置かれた状況を丁寧に教えてやると、言葉で追い詰めていく。
「それも、利き腕じゃないのよ!」
宙吊りにしたさやかの身体をわざと左手で揺さぶる。
「う…うあああ」さやかの声が怯えたように震えだす。「あ…あたしを殺したら……ま…まどかは見つからないぞ!」
「どこにいるの!?」
「し…しらないよ…」さやかの頭に血がのぼり始める。「杏子がしってる……アイツと会う約束をしたんだ……」
「教会で?」
ほむらがきいた。
「ど……どうしてそれを……」さやかの動転した声が聞き返す。
「適当にいってみたのに当たるなんてね」
ほむらの冷たい紫の瞳が、ジロっとさやかを見下ろした。「美樹さやか……あなたは最後に殺すと約束したわね」
「そ……そうだよ転校生……さっきそう約束したじゃん……助けて…」
宙吊り状態のさやかが息も絶え絶えに懇願したが。
ほむらはさやかを見下ろたままで、こう告げた。「あれは嘘よ」
「うわあああああああッ!!!」
さやかの足を手放した。さやかは悲鳴をあげながら崖下の闇へ転落して消えていった。
美樹さやかは、重力の理に導かれた。
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