過去ログ - マミ「もう何も怖かねぇ!」
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9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2011/07/24(日) 16:34:13.10 ID:cCeqzXxK0
洗面台の部屋では、まどかを捕らえ損なった金髪の少女が、一緒に行動していた
赤髪の少女・佐倉杏子に、ぼやいていた。

「目標を逃がしちゃったわ。暁美さんが近くに沸いて出てるみたい」

「例の、時間停止の魔法少女ってヤツか?」

少女の隣で、杏子が二本目のポッキーを口にすると、言った。

金髪の少女がコクリと頷く。

「アタシらの知らないところで時間止めてんだろ?どうして分かるのさ?」

杏子が怪訝そうに眉を寄せて訊ねると。

金髪の少女が、杏子の顔をまっすぐ見ると、口を開いて答えた。「匂いで分かるのよ」




ほむらはまだ、まどかの家を襲う何者かの正体をつかめていない。

前回の時間軸では謎の魔法少女、美国織莉子との死闘を演じたほむらだったが、
まどかの家を襲撃する者が現れるという事態は初めてのことであった。


(この時間軸でもさっそくイレギュラーが…)


ほむらは廊下を進み、まどかの母親の寝室のドアを開ける。

中に入ると、部屋の椅子にちょこんと腰掛けている、憎き白い獣の姿を目に捉えた。


「…あなたの仕業なの」

と、M249の銃口を”そいつ”に向けながら、ほむらが口を開いた。


「まあ落ちついてよ。暁美ほむら」

キュゥべえ───本名インキュベーター──が、椅子に腰掛けたまま、話しかける。
その獣は、憎たらしいことに、なんと白い頭にまどかの赤いリボンを結んで、まどかっぽくおめかししていた。

「銃を突きつけられちゃビビって話もできやしないだろう?」

そう言い聞かせても、ほむらはむすっとした表情のまま、キュゥべえに銃を向けたままだった。

「鹿目まどかは無事さ。暁美ほむら。少なくとも今のところはね」

と、キュゥべえは小動物っぽい仕草で前足で耳を掻くと、続けた。

「この先どうなるかは、キミ次第だ。ボクはすでに鹿目まどかを襲った犯人の見当をつけているんだ。
休戦協定を結ぼうじゃないか。暁美ほむら」

キュゥべえが耳毛を揺らす。ほむらは、ただ黙ってインキュベーターの提案を聞いていた。

「無事まどかを救いたければ、ボクと協力してよ。OK?」


するとほむらは、一歩前へ踏み出ると答えた。「OK!」


返答と同時にマシンガンが火を噴き、その炸裂する銃弾をキュゥべえにお見舞いしてやった。
「あぅ!」キュゥべえの頭にぽっかり穴が開き、椅子と一緒に後ろへ倒れこんだ。


すばやく寝室をあとにしたほむらは、まどかの部屋に戻ると、すでにまどかは何者かに連れ去られてしまった後だった。
窓から外を見ると、キャデラックの車にまどかが乗せられているのが目に入る。


(まだ間に合う…!)


ほむらは急いで鹿目宅を外に出る。車庫にむかい、停車された車のボンネットを開けて中身のエンジンを確認する。


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