過去ログ - ほむら「あなたは何?」 ステイル「見滝原中学の二年生、ステイル=マグヌスだよ」
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624:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2011/08/17(水) 01:23:43.28 ID:ae63cLlCo

 しばらくの間、霊装から声が途絶える。
 代わりになにかががさごそと行き交い、複数の人間が何かを仕掛ける音だけが響き渡っている。
 やがて耳鳴りにも似た不快な音がほんの一瞬だけ鳴り響き、リドヴィアの息遣いが聞こえてきた。

以下略



625:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2011/08/17(水) 01:24:19.09 ID:ae63cLlCo

 元より彼女は、ローマ教皇ですら腹の内を探れぬと評した人物である。
 齢三十そこらの小娘ごときがまともに交渉しようなどと考えること自体が無謀なのだ。
 実際、彼女に苦渋を舐めさせた存在は『たった一人の高校生』と『人間を止めた存在』と『異星からの使者』だけである。

以下略



626:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2011/08/17(水) 01:24:51.92 ID:ae63cLlCo

 さて、どう答えたものか。
 ローラは神妙な面持ちを浮かべて、誰にも聞かれないような小声で呟いた。
 うーんと首を捻り、

以下略



627:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2011/08/17(水) 01:26:44.69 ID:ae63cLlCo

 聖ジョージ大聖堂から僅かに離れた街灯の上で、キュゥべぇは尻尾を可愛らしく振りながら首を振って、

QB「これは誰に向けるでもないんだけどね」

以下略



628:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2011/08/17(水) 01:27:24.53 ID:ae63cLlCo

――時は、ほんの少し遡る。
 仁美に対する『返事』を出すために、恭介は彼女と共にとある喫茶店に来ていた。
 店内はがらんとしていて、カエルの人形をいじくっている無表情な短髪の女の子以外に人影は無かった。

以下略



629:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2011/08/17(水) 01:28:21.46 ID:ae63cLlCo

仁美「……」

恭介(……あれ?)

以下略



630:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2011/08/17(水) 01:28:48.61 ID:ae63cLlCo

 言われて、恭介は自分の気持ちを確かめるように目を瞑って考える。
 仁美と付き合ってどうこうするわけでもないが、付き合えるのであらばそれを断る理由は無いように思えた。
 別にそれで大した弊害が出るわけでも……ああいや、さやかに伝えておくべきだったか。彼女のことだし、

以下略



631:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2011/08/17(水) 01:29:31.64 ID:ae63cLlCo

――志筑仁美は、どこにでもいる平凡な少女である。

 確かに家柄は恵まれている方だが、そもそも目まぐるしい発展を遂げる見滝原市は基本的に富裕層の住む街だ。

以下略



632:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2011/08/17(水) 01:30:36.68 ID:ae63cLlCo

 そんな彼女に転機が訪れたのは、今から一年近く前のことになる。
 彼女は今でもその日のことを覚えているし、目を瞑ればその時の情景が鮮明に蘇ることだろう。
 意識を集中させればその時にあった会話はもちろん、周囲の人の声すら思い出せる。

以下略



633:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2011/08/17(水) 01:31:19.00 ID:ae63cLlCo

『ねぇ、あんた……じゃないや、あなたはどう思う? この学校のセンスとか色々さ』

 いきなり二人の内の一人、青い髪の、活発そうな少女――美樹さやかに声をかけられた。

以下略



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