211: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/08/10(水) 08:36:38.71 ID:ZVqRrhcAo
「うわああああ!カミやん、右から来るぞ、気をつけろぉぉ!!?」
「うぎゃああああ!!!」
上条に引っ張られる形で、絶望していた生徒達が気合いを入れて常盤台に立ち向かうが、その能力差は圧倒的だった。
2000人も居るので大抵の能力は使えるのだが、敵方に常盤台が居るせいで、
大抵はその上位互換の能力をぶつけられる形になる。
純粋に力の押しあいでは勝てない、と言う事だ。
とはいえ、上条と土御門は何も助っ人として勝ちに来た訳ではない。
何とかして籠の傍へと寄る事。それが重要であった。
とはいえ、土御門は既に魔術の行使で体が傷ついている。
ちょっとした攻撃で、土御門の傷口が開いてしまうかもしれない。
目の前に広がる、自分達が体験した棒倒し以上の能力の応戦に、上条と土御門は顔を見合わせた。
「……」
「……」
最早玉入れではなかった。
しかし、そうして顔を見合わせている間にも、次々と能力は飛来して来る。
「行くぞ、カミやん」
「……おう」
2人は心を決めると、一気に駆けだした。
目の前では次々と人が、玉が吹き飛んで行くが、それに目もくれず真っすぐに籠へと向かう。
「よし、とりあえず俺はこの籠から調べてくけど、カミやんも何か怪しそうなの見つけたら教えてくれ。
後はこっちで何とかする。あ、間違っても何か見つけたとしてそれに『触れる』なよ?
恐らく、発動のキーは『触れる』事だと思うからな。声とか音だと俺達に狙いを定められないはず。
つーかこの喧騒の中発動してないのが何よりの証拠かにゃー?」
「分かった!……ってあれ?そういやその術式を見つけてからどうするつもりなんだ?」
「もちろん、土御門印の陰陽術で封印するぜい?
何、陰陽術ってのは元々防御や探知、封印に長けた術だからな。
粗雑に造られた原典の封印など容易いさ」
「……そうか」
止めたい。しかしそれを為すだけの『力』が無かった。
悔しそうに歯?みする上条を見て、土御門は嬉しそうに笑う。
「そんな顔するなよ、カミやん。出来れば超電磁砲とかで術式ごと籠を消し飛ばすのが楽だし、
上手く行けば誰も怪我しない方法だろうけど、あれを巻き込みたくはないだろう?」
「まあ、そうだけど……」
そうして、上条と対話を交わしながらも1本目の籠のチェックが終わったらしく、次の籠へと走って行った。
「クソッ……ホントに無力だな、俺……」
上条の呟きは、玉入れの喧騒の中に消えて行った。
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