230: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/08/13(土) 01:47:07.78 ID:Sa0tuZ+9o
「〜〜クソッ!!」
上条は苛立ちを声に表し、土御門と共に脇道へと入って行く。
しかし脇道はすぐに終わりを迎え、その先にあったのは寂れた商店街だった。
寂れた、と表現したのは本来営業しているべき時間帯だというのに、
どの店も歓迎する様子はなく、シャッターが閉まってばかりだったからだ。
と言うのも、この商店街の位置が悪かったらしく、
客を入れようとしても無駄だと経営側が理解しているのだろう。
普段はそれなりに客入りが良いのかは知らないが、
割と綺麗な店舗と広い道路で商店街は構成されていたのだが。
恐らく、店の人間はどこかもっと人の多い競技場周辺に仮設の店舗でも建てて、
今日も元気に商売に従事しているに違いない。
それはさておき、この商店街の道は真っすぐと伸びており、
オリアナはその通りの左側を走っていた。
上条達もそれに伴い左側へ行こうとするのだが、その前に自律式のバスが横切ったので、
それが通りすぎた後に左側の歩道へと入る。
そうして、バスの行き先を目で追っていたのだが。
「まずっ……アイツ、バスで逃げ……!」
上条達の視線の先、そこにはバス停の中、
自律式のバスを止める為のボタンを押しているオリアナの姿があった。
バスはボタンを押された事で、
プログラムされた事を当たり前にこなすべく、バスを止めオリアナを乗せる。
そしてプシュー、と音を立てながらバスの扉を閉めると、
上条達がバスを止めようとボタンを押す前に走り出してしまった。
こればっかりはプログラムされている事なので、
バスを止めて開けてもらう等と言う融通は利かせられない。
「くっそ誰も見てねえだろうな……!」
上条はキョロキョロとあたりを見回すと、召喚器を取りだした。
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