235: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/08/13(土) 01:56:07.06 ID:Sa0tuZ+9o
「やっぱり一度気絶したなら目を覚ますまでは気絶しっぱなしか……」
「へえ、やっぱり魔術では無いみたいね。
超能力に関しては分からないけど……
お姉さん興奮してきちゃったなあ」
「うるせえよ、こっちはとっくに怒髪天を衝いてんだ。冗談なんて言ってんじゃねーよ!
……『刺突抗剣』とやらがどんなもんかしらねーけどさ。
それがどんなにすげーもんか、価値の欠片も理解できてねえけどさ」
上条は、ツンツンした髪の毛を怒りの度合いだと言い張りながら、続ける。
「こんなクソつまんねー結果しか生まねえような、ちっぽけなもんだって事だけは分かってんだよ!!
だから、その道具をさっさとこっちによこしやがれ。そしたら拳骨一発で許してやるよ!」
「あらあら、そんなこと言われたって、はいそうですかってなる訳ないじゃない。
その程度の説教で諦めるような、詰まらない内容の仕事なんて請け負わないわ。お姉さんはね」
「一応の確認だよ。こちとらそう答えて来るのを待ってたっての。心おきなくボコしてやる。
つーか別に説教したいわけじゃねーよ。お前にだって何かしらの考えがあるんだろうし。
それを否定するつもりはないんだけどさ……何つーか、プロが素人さんに手を出したって事実が信じらんねーだけだ。
そしてそれが偶然にも俺の知り合いだった。んな事されて黙ってられる程、俺はお人よしじゃない。
更に言えば、そんな奴を放っておいて他の奴にまで手出しするかもしれないって考えたら、な……
だからお前を殴る。全力でだ!!」
正義も悪もない。善も悪もない。
ただ気にくわないから殴る。知り合いに手を出したから殴る。
そのような本能的な怒りを、当たり前のように出す上条の事を、
心底楽しそうにオリアナは眺めていた。
「ふふ、強気なのね。お姉さん、そういう子を腰砕けにするのが好きなのよねー」
「言ってろ!!」
上条は走り込む。明確な意思を以って、敵の前に。
そんな上条をオリアナは、楽しそうに見つめていた。
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