249: ◆DAbxBtgEsc[sage]
2011/08/13(土) 21:52:37.07 ID:Sa0tuZ+9o
・・・
午後二時二十分。お昼休みの終わりである。
上条当麻は、大覇星祭の応援に駆け付けた上条夫妻や、
御坂親子(姉妹と思っていたので事実を聞いた時は驚いた)と共に昼食を食べたのだった。
結局インデックスは見つからないし、そんな中1人自分だけ飯を食うのはあれだなーと思い、
ボケーッと目の前に広げられた弁当を見ていたら、何を勘違いしたのか御坂が色々と突っかかって来た。
そういえば玉入れの時に事情は後で話すとか言ってたしなー、
と上条はのんびりと思うものの、こんな場所で話す内容でも無い。
例えば馬鹿正直に魔術師が侵入したんですだとか、
そんなこと言えるはずが無いので、と言うよりお前何言ってんだみたいな顔をされるだろう。
そんな訳でインデックスが見つからんから自分だけ飯は食えんと、
断片的な事実だけを教える事にした。
一同のリアクションを見る限りでは、魔術師が裏であれこれしてると言う事は悟られていないようだ。
御坂だけは訝しがっていたが、ここで言える話では無い事は何となくわかっているようで、それ以上の追及はしてこなかった。
上条は思う。
彼らはそのまま、何も知らず大覇星祭を楽しんでもらいたい、と。
吹寄制理が望んだ事は、恐らくそれだ。
だからこそ、オリアナ=トムソンと顔も知らないリドヴィア=ロレンツェッティを止めなくてはならない。
大覇星祭を成功で終わらせる。
その目的の為に、魔術などそこに必要ないのだから。
等と1人気合いを入れ直していたのだが、周りはそれを競技に対する気合いと勘違いしたのか、
「やっぱ食っとけ、力出るから」と言う事で弁当を完食した上に、何個かおにぎりも押しつけられた。
このような思いやりは息子冥利に尽きると言うものだが、どうしたものか。
まさかこんなものを持って戦う訳にもいかない。
「まあ、インデックスを見つけて食べさせるか、見つかんなかったら自分で食えば良いか」
とりあえず父と母の無事を確認し、自身も別に何もやましい事はしてませんよというアピールも終わったので、
上条夫妻と御坂親子と別れた上条は、最後にもらったおにぎりの入った袋をぶらぶらと揺らしながら街を歩いて行った。
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