263: ◆DAbxBtgEsc[saga sage]
2011/08/14(日) 02:29:56.30 ID:xlKYvBbQo
構図としては、一方通行vsこの場に居る女性陣。
先程まではオリアナの四面楚歌(と言っても戦力は一方通行しかいないが)だったと言うのに、
いつの間にか一方通行の背後からも敵意ある視線が飛ばされている。
何と言うか、先程までの殺伐とした空気が、馬鹿みたいな空気に成り下がっていた。
そんな弛緩した空気の中、オリアナは耐えきれなかった、と言った具合に噴き出す。
「……ふふっ、本当に見逃してくれるみたいだし、ここは退いておこうかしらね。
怪我させちゃったのは謝るわ……今は言葉でしか謝れないけど、そのうち何かお礼してあ・げ・る」
「うるせェよ不法侵入者、とっとと失せろ。
こっちは傷口が自己主張して血ィ吐きだそォとしてンだよ」
「へぇ……なら、やっぱり今戦っておけば……」
「戦うのはやぶさかじゃねェが……上条達、すぐにでも来ると思うぜェ?」
考えなしにこンなとこに来るかよ、と一方通行。
「成程ねぇ……それじゃあやっぱり、ここは退くわね」
もう一度、ごめんなさいね、勘違いで手を出しちゃって。とオリアナ。
反省してねェだろこいつ、と一方通行はちょっと思うが、
オリアナがこの場を去って行ったのを確認すると、崩れるように座りこんだ。
「「大丈夫なの(です)!?」」
三者三様の声が響き渡り、三人は一方通行に駆け寄った。
「ハァ……久々にデケェ傷作っちまったなァ……」
誰かを守りながら戦う事の難しさを認識した一方通行は、これからの事を考えて嘆息した。
何せ相手は学園都市暗部。先程のオリアナのように話をして去ってくれる程甘くは無いはず。
その時、自分は護り切る事が出来るのか?
チリチリと、焼けるように痛む傷を指でなぞりながら、表情を歪めた。
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