388: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/08/24(水) 17:42:28.04 ID:VIc86ugYo
恐らくは生きているだろう。あの口ぶりからして、
一方通行を絶望に追いやる為の嫌がらせだけに打ち止めを殺すとは思えない。
しかし、利用する事は火を見るより明らかで。
そうしている間にも打ち止めは一方通行達の元へと近づいてくる。
と言っても近づいているのはワンボックスカーに向かってなのだが。
このまま連れ去られたら、文字通り終わりだ。
打ち止めはクソ共に散々使われた揚句、ボロ雑巾のように捨てられるだろうし、
一方通行はそもそもこの場で朽ち果てるだろう。
(やら、せる、か)
まずは隙を作りだす。
「打ち止めァアァァアァァ!!!」
ピクリと、少女は小さく肩を揺らした。
一方通行は思い切り両手を叩きつけると、辺り一面にアスファルトの欠片が舞い上がる。
それを受け木原もわずらわしそうに後ろへと下がった。
時間にしてわずか1秒足らずだろう。
一方通行の『風の制御』は非常に繊細だ。その繊細さを木原は狙ってきたはずだ。
ならば木原がその隙を突く前に、打ち止めだけでも助ける―――!
その意志を形に表すように、一瞬で制御した風は確かな力を以って、打ち止めのみを吹き飛ばした。
しかし、それは破壊する為の物ではなく、優しく包み込むような風で、
地上10mはあるだろうビルを何棟も飛び越え、打ち止めは夜の闇の中へと消え去っていく。
それをぼんやりと眺めると、木原はのんびりとした口調で告げる。
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