441: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/08/29(月) 01:08:29.66 ID:oqJcByqvo
そんな木原はじーっとモニターを眺めた後に、キーボードを叩き始める。
しばらくの間、何かをモニターに打ちこんだ後に
エンターキーを押すと男の身体がビクンと震えた。
続いて、再び木原が男に質問をする。
「あー、魔術に関して詳しい人間ってのは居るのか?」
もしあれが魔術師だとしたら、
今までも似たような感じで魔術師が侵入してきた事があるのだろうか。
だとしたら色々と調べないといけない事が出来る。
はっきり言って木原もあまりこの実験体からの情報に期待はしていなかったのだが、
とりあえず何も知らない木原からしたら無いよりマシ、と言う程度で質問をしていたのだろう。
しかし、その思いとは裏腹に、実験体は予想以上の答えを返答してきた。
「お、あ……Ind…ex…あ、Libr、、oruう、m…Prohib、itorum……」
無理矢理口と声帯を動かされているからだろうか、
母国語で語っているというのに何処か慣れない異国の地の言葉を
使っているかのような片言で、魔術に関するヒントを提示した。
聞き取りにくい口調だったが、このようなやりとりは今までに「何度も」してきたので、もう慣れた。
「Index-Librorum-Prohibitorum……?姿形は分かるか?」
「イギリス……清教…う、ぎ、…シスター…ぐ、修道服…」
イギリス清教と言うと、この実験体を回収するきっかけを作ってくれた組織の名前ではなかったか。
どうやらそこに所属する人間らしいが、『インデックス』という単語。
「……あのクソガキが何か言ってたよなぁ……?」
まさかとは思うが、一方通行は既に魔術と関わっていたのだろうか?
木原の思考は呻く男の声すらも聞こえない程に深くへ潜り込んで行った。
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