466: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/08/29(月) 23:21:05.19 ID:oqJcByqvo
「アンタが相手してくれないなら、あっちで寝転がってる奴らを玩具にして遊ぼっカナー?
だってそっちが約束反故にして逃げようとしてるんだモン。仕方ないよね」
基本的に軽いノリでどんな事でも大したことない、
と言った口調をするヴェントだが、彼女は一度口にした事は何があってもやり遂げる、
上条は、ヴェントがそんな人間に違いないと、彼女と相対している間に理解させられた。
その彼女が、『意識の無い一般人に手を出す』と言ったのだから、
それは確実に行われてしまうだろう。
上条当麻が前方のヴェントから逃げ続ける限りは。
その言葉を受けて思わずカッとなった上条は、
逃げる足を止め召喚器をこめかみに突きつけた。
―――明確な『敵意』を持って。
それを感じとったヴェントはニヤリとほくそ笑む。
トリガーは上条の手によって引かれた。
そして、魔術と言う名の弾丸は上条当麻の喉笛を食い破る。
「ガッ……!!?」
条件は、魔術を発動させる条件は完全に出揃い、
上条当麻もまたヴェントの『チカラ』に呑まれてしまった。
突然息が出来なくなった上条は召喚器を地面に落とし、喉に手をやる。
しかし、彼を蝕む魔術を解除する事は叶わずに、彼は水たまりの中に音を立てて崩れ落ちた。
そして薄れる意識の中、ヴェントの笑い声と。
―――いけ好かない自分の片割れの溜息が聞こえた気がした。
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