662: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/10/03(月) 07:57:02.18 ID:avVsFyI5o
ちゃんと意図は、意志は伝わっただろうか。
口が震えて上手くしゃべれなかった。
駄目だ、目頭が何だか熱くて前が見えない。
気付いたら腰に何かぶつかったような感触を受けた。子供達だ。
自分はこれからも先生として皆と一緒に居ても良いのだろうか。
兎に角皆の顔が見たい。
木山春生は袖で顔を拭うと、5人を抱きとめるのだった。
そんな中、木山達をぼんやりと見守る影が一つ。
それに対して一方通行は声をかけた。
「……お前は行かなくていいのかァ?」
「私は……あの人の教え子じゃないの」
「そォか」
「……私は悪い人なの。あなた達はどうして何も言わないの?」
「逆に悪い奴が居たらいちいち説教して回る人間が居ると思ってンのかァ?」
「それは……そう、なの」
「それにお前にだって説教してくれるダチの1人や2人居るだろ?
悪ィと思うンならそいつに懺悔でもしてきたらどォだ?ちったァ気が楽になるだろォぜ。
……俺が言うのもなンだが人間と言わず生きてる奴は、
大なり小なり何かしら誰かしらを殺して生きて来てンだ。
そう深く考え過ぎる事もねェと思うがな」
本当にどの口が言うんだ、と一方通行は内心自嘲しながら春上に対して事もなげに言う。
それをどう受け止めるかは春上自身の問題だ、と割と無責任な事も同時に考えながら。
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