過去ログ - ひたぎ「これも、また、戯言よね」
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49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/07/30(土) 10:42:19.80 ID:ooW4dNWwo
「ふうん。君は代わり映えしないねえ」
「無茶いいますね。どうも」
 同席するとはいえあくまで部外者、傍観者なのだから、代わり映えする必要がない。
「じゃ、さっさと済ませてしまおう。三階に、場を用意しているから」
「場?」
「うん」
 言って、忍野はビルディングの中の暗闇に消えていく。あんな白い服なのに、すぐに見え
なくなってしまった。夕方と同じように、僕はひたぎちゃんの手を引くように、忍野を追っ
た。
「しかし、忍野さん、さっさとなんて、気楽に構えて大丈夫なんですか?」
「大丈夫って、何が?年頃の少年少女を、夜中に引っ張り出すなんて真似をしているんだ、
早く終わらせたいっていうのは、大人としてあたりまえの人情だろう」
「その蟹だかなんだかって、そんな簡単に退治できるもんなんですか?」
「考え方が乱暴だなあ、阿良々木君は。何かいいことでもあったのかい?」
 忍野は振り向きもせず肩を竦める。
「阿良々木君のときの忍ちゃんや、委員長ちゃんのときの色ボケ猫とは、場合が違うんだよ。
それに忘れちゃいけないよ、僕は平和主義者だ。非暴力絶対服従が、僕の基本方針。忍ちゃ
ん達は、悪意と敵意を持って、阿良々木君と委員長ちゃんを襲ったわけだけれど、今回の蟹
はそうじゃないんだから」
「そうじゃないって――」
 事実、被害が出ている以上、そこには悪意なり敵意なりがあると、そう判ずるべきじゃな
いのか?



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