過去ログ - ひたぎ「これも、また、戯言よね」
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50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/07/30(土) 10:43:48.72 ID:ooW4dNWwo
「言ったろ?相手は神様なんだよ。そこにいるだけ、何もしていない。当たり前だから、そ
こにいるだけ。阿良々木君だって、学校が終われば家に帰るだろう?そういうこと。勝手に
お嬢ちゃんが、揺らいでいるだけなのさ」
障らない、襲わない。
憑かない。
勝手にというのは酷い言い草だと思ったが、しかし、ひたぎちゃんは、何も言わなかった。
思うところがないのだろうか、それとも、今からのことを考えて、忍野の言葉に、あまり反
応しないよう心掛けているのだろうか。
「だから、退治するとかやっつけるとか、そんな危険思想は捨てなさい、阿良々木君。今か
ら僕達はね、神様にお願いするんだよ。下手に出てね」
「お願い――ですか」
「そう。お願い」
「お願いしたら、それではいどうぞと返してもらえるものなんですか?その――ひたぎちゃ
んの重み――体重は」
「あえて断言はしないけれど、多分ね。年末年始の二年参りとは訳が違うんだから。切実な
人間の頼みを断るほど、彼らは頑なじゃないさ。神様ってのは、結構、大雑把な連中なんだ
ぜ。日本の神様は特に適当だ。人間という群体そのものならともかく、僕達個々人のことな
んて、連中、どうでもいいんだ。実際、神様の前じゃ、僕も阿良々木君もお嬢ちゃんも、区
別なんかつかない。年齢も性別も重みも関係なく、三人とも、同じ、人間、ってことでね」
同じ――
同じような、ではなく、同じ、か。
「呪いとかとは、根本的に違うんですね」
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