92:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[!red_res saga]
2011/08/01(月) 09:38:02.95 ID:Nz5OzQ1/0
残念がる兄を横目に、あたしは追い打ちをかける。
よせば良いのに……。
「あんたの頭がおかしいってのは今の会話だけで十分理解したから」
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2011/08/01(月) 11:54:23.85 ID:Nz5OzQ1/0
「そうか?」
兄は意外そうに言う。
「そうよ」
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2011/08/01(月) 11:55:52.55 ID:Nz5OzQ1/0
「それは聞き捨てならないな」
「まだ使えるモノを捨てる現代人の方が、俺には狂ってると思うぞ」
兄貴はさっきまでとは打って変わって、真剣な口調で話し始めた。
95:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[!red_res saga]
2011/08/01(月) 15:39:46.82 ID:Nz5OzQ1/0
「うそだな」
「本当よ」
嘘だけど。
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2011/08/01(月) 15:42:33.77 ID:Nz5OzQ1/0
「あっ、信用してねーだろ!」
「あんたの話を信じるバカはこの世にいないわ」
信用するまでもなく、当たり前の話じゃない。
97:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[!red_res saga]
2011/08/01(月) 15:43:52.84 ID:Nz5OzQ1/0
「てめっ!」
はいはい。
「ほら、口よりも手を動かしなさいよ」
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2011/08/01(月) 15:47:03.08 ID:Nz5OzQ1/0
それから、あたし達は黙々とただ作業を続けた。
まるで口のきけない人形みたく。
けど……、
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2011/08/01(月) 15:51:05.06 ID:Nz5OzQ1/0
「まあ、作業に支障が出ない程度ならいいわよ、早漏くん?」
渋々、了承する健気なあたし。
出来た妹に、感謝してもらいたいわ。
100:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[!red_res saga]
2011/08/01(月) 15:53:12.10 ID:Nz5OzQ1/0
「……」
「……」
ほんの少しの静寂の後、思い出したように兄が呟く。
101:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[!red_res saga]
2011/08/01(月) 15:56:10.57 ID:Nz5OzQ1/0
「憐みの目はやめて。わりと本気で傷つくから」
兄貴は、表情にまったく悲しそうな素振りも見せないまま、口調だけ変化させる。
「傷つきなさいよ、どうせ数レス流れたら忘れるんだから」
102:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[!red_res saga]
2011/08/01(月) 15:58:53.71 ID:Nz5OzQ1/0
「まあ、いいや」
兄は、さぞどうでも良いように囁くと、
「……え〜〜〜と、そうだった、そうだった」
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