69:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/08/17(水) 19:48:00.31 ID:c+5+k8k3o
その日の昼過ぎ。
……急に炸裂音がして、目の前に火花が散ったかと思うと、私たちは地面になぎ倒されていました。
至近弾が落ちたのです。
私は自分の無事を知らせるのも兼ねて、二人に声を掛けます。
「あうぅ……澪ちゃん、りっちゃん、大丈夫?」
澪ちゃんから震える声で返事が聞こえます。
「うん、私は、平気。でも、律が、律が……」
しかし、そのりっちゃんから返事がありません。
土ぼこりが収まるころ、ようやくりっちゃんのか細い声がきこえました。
「ぁぁ、とうとう、やっちゃった……」
「りっちゃん!?」
ひとまず、澪ちゃんと一緒にりっちゃんをそばのサトウキビ畑まで担ぎこみましたが、
りっちゃんは、左手の甲が手首近くまでぱっくりと二つに裂けて骨が見え、
脇腹は肩からさげていた水筒もろとも切り裂かれ、腸がせり出していました。
この三ヶ月間、ずっと負傷兵たちの手当をしていた私たちには分かっています。
おなかをやられたら、まず助かりません。
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