81:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/08/17(水) 20:32:14.09 ID:c+5+k8k3o
―――六月二十三日、早朝
私は、遠くから聞こえた銃声で目が覚めました。
空が白み始め、あちこちから聞こえる小銃の音が激しくなります。
「……あれ、あずにゃんは? 水でも探しに行ったの?」
寝ぼけまなこで辺りを見回しますが、あずにゃんの姿が見えません。
「え!? 私も知らないよ? 梓ちゃん? 梓ちゃーん!?」
呼び起こされた憂が、驚いてあずにゃんの名を呼びます。
しかし、返事が返ってくることは、ありませんでした。
あまり声を張り上げると、米兵に見つかってしまいます。
この岩壁も危ないので、仕方なく、逃げるために荷物をまとめていると、
「あ、私の手榴弾が無い!」
はっと気付いた私は、憂と顔を見合わせました。
近くに、あずにゃんが残したらしい食料も、少し置いてありました。
「きっと、梓ちゃんが……」
「あずにゃん、なんで、一人だけ……」
137Res/131.23 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。