109: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/23(火) 19:40:17.81 ID:W+KohuJio
他に方法があるとすれば、実験そのものの意義を崩壊させる事だ。
これも無理がある、と木原は一度首を横に振った。
110: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/23(火) 19:42:02.62 ID:W+KohuJio
ふと、ある事件を思い出す。
去る七月二十八日、衛星に格納されて宇宙に浮かぶ『樹形図の設計者』が、
謎の光線に攻撃されて木っ端微塵になったという。
111: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/23(火) 19:43:20.41 ID:W+KohuJio
――――――――――――――――――――→
五十メートルで力尽きた。
112: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/23(火) 19:47:57.75 ID:W+KohuJio
「どっちかって言えば……オマエの方が……キツネっぽいだろォ……」
呼吸を整えながら一方通行は必死に考えを巡らせる。
113: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/23(火) 19:49:37.16 ID:W+KohuJio
垣根帝督は右の掌を上にして、『未元物質』を出現させた。
玉状に固めたそれを、ひょいとキャッチボールのように一方通行へパスする。
114: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/23(火) 19:50:21.11 ID:W+KohuJio
(……正解だよ、クソッタレ)
レベル3であり続けるため、一方通行がわざわざ自分の能力に掛けている制限。
たった数分のやりとりで、垣根はその穴を的確に分析していた。
115: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/23(火) 19:51:53.10 ID:W+KohuJio
その最初の一枚が肌に触れるか触れないかまでの一瞬で、一方通行は思案する。
確かにレベル3の実力では、これをすべて反射するのは無理だろう。
一度解析はしてしまったものの、相手は未知の物質だし、数も速度も方向も無数である。
116: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/23(火) 19:52:23.90 ID:W+KohuJio
流石に垣根も目を見張った。
まさかすべて弾き飛ばすとは思っていなかったのだ。
117: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/23(火) 19:53:07.08 ID:W+KohuJio
「かっ……は……?」
「ハッ! やっぱ、知覚できる物しか反射できないってのは大きな弱点らしいな」
118: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/23(火) 19:54:22.80 ID:W+KohuJio
「……さて、ちょっとは驚かされたが、案外あっけないもんだったな。
こりゃクローン千人分はねえか。第二位に悪い事言っちまったかな?」
死。
119: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/23(火) 19:55:18.63 ID:W+KohuJio
激痛が体中を蝕んでいる。
そんな中で、一人の男の顔を思い出す。
すぐ殴るし貶すし、健康のためではなく嫌がらせのために野菜を食わせようとする憎たらしくて仕方のないクソ野郎。
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