125: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/23(火) 20:02:38.94 ID:W+KohuJio
報告を終えて下がっていく下っ端にひらひらと手を振り、彼は一人考える。
十中八九死ぬだろうと思っていたというのは本心ではない。
木原の予想はむしろ逆で、十中八九生き延びるだろうと思っていた。
第一位と対決して勝つかどうかは別として。
何はともあれ、実験の凍結は免れないだろう。
レベル3にあっさり負けるような男がレベル6に上がれるはずがない。
仮に一方通行がレベル3より上だっとしても、垣根帝督を使っての実験は再開されないだろう。
彼を負かす人間が実在するのだから、やるとすれば一方通行を使いたがるはずだ。
どちらにせよ『樹形図の設計者』が無い限り実験の続行は無理がある。
が、はっきり言って、木原にとって任務を無事遂行できたかどうかなど些末な問題だった。
もっと重大な発見があったのだ。
(あのガキ、やっぱり測定器騙してやがった。反射しか出来ませんだと? ナメた真似しやがって)
思っていたとおり、一方通行はレベル5相当の能力を隠し持っていた。
それどころか、学園都市第一位ですら凌駕し得る実力の持ち主であった。
つまらないトラウマに駆られてバカを演じているに過ぎなかったのである。
しかし、それももう終わり。
彼は自らの能力を示してしまった。
猟犬部隊のカメラの前で、その本領を発揮してしまったのだ。
(言い逃れはできねえぞ、自称レベル3のクソガキ君)
(次の測定が楽しみだねえ……)
カメラの向こうで気を失う白い頭に、木原はにやりと笑いかけた。
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