126: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/23(火) 20:04:30.12 ID:W+KohuJio
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一方通行が退院してすぐに、能力の再測定が決行された。
今回は特別仕様。
あの学園都市最強の超能力者、垣根帝督を破った謎のレベル3の再測定に、
多くの研究者達が興味津々で集まっていた。
測定器の精度も最高級だ。
一方通行が連れて来られたのは、研究所の西端にある建物の一室だった。
長ったらしい名前の付いた部屋だったはずだが、研究員達からは大幅に略して「測定室」と呼ばれている。
巨大なビルの吹き抜け二フロアを丸ごと使ったこの広々とした部屋は、それ自体が一つの測定器として機能する。
学校などに常備されている持ち運び可能な箱型の測定器とは違い、この「測定室」は大掛かりである。
学生の超能力をより正確に測定するためだ。
被験者にあらゆる場面を想定した環境を提供し、あらゆる方向から観察する。
全ての壁面に何らかの観測器が付いているので、好きな方を向いて自由に能力を行使させる事が出来る。
一方通行がここへ来るのは久しぶりだった。
この研究所へ来てすぐの頃は『一方通行』という能力には多大な期待が寄せられていたため、
一回の使用にやたら金の掛かるこの巨大測定器が惜しげもなく使われていたのだ。
しかしその最高級の精度で何回測っても、彼はレベル3だった。
測定器のグレードが旧式の箱型に落ちるまで大して時間は掛からなかった。
「測定室」が使われるのは、余程特別な場合だけなのである。
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