945: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/10/20(木) 02:12:37.81 ID:MRvS0dfYo
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一方、『グループ』の下部組織として潜り込んでいる猟犬部隊の一員が、正規メンバーの動向を追っていた。
彼の運転する車に乗るのは、『グループ』まとめ役の土御門と、条件付きレベル4の結標だ。
「つまり何もかも全部粉々、という事? あの男も含めて」
広々とした車内で優雅に足を組む結標が、携帯電話越しの鉄網に向けて言った。
『そう。情報が隠されていそうな物資は、丸ごとロケット砲の爆発で消し炭になった。
中にいた海原は、死体の断片も見つからないから、回収された可能性が高い』
淀んだ声が返って来る。
鉄網は海原と組んで、『人材派遣(マネジメント)』と呼ばれる人物の住居を調査していた。
『人材派遣』は犯罪組織のために人員を紹介するのを生業としている、年恰好は大学生くらいの男だ。
ここ最近で大口の契約をしたという情報があった事から、『グループ』に調査命令が出ていたのだ。
だが、鉄網達が彼のマンションに到着した途端、その一室へ爆発物が投げ込まれ、
直後に武装した謎の男達が突入して来た。
鉄網は咄嗟に逃げたが、海原はどうなったか分からない。
というより、多分死んだだろうというのが鉄網の報告だった。
結標のはす向かいに座る土御門が、小さく鼻を鳴らした。
「店舗の方は収穫なし。色々ありそうな住処の方は爆破か。こりゃ『人材派遣』に直接聞くしかないな」
「簡単に口を割ってくれれば楽なのだけれどね。鉄網さん、ポイントDで落ち合いましょう」
『分かった』
『人材派遣』本人は、既に土御門が捕獲している。
現在は護送車で運ばれているはずだ。
消息不明の海原は取り敢えず置いておいて、『グループ』を乗せた車は走る。
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