417:第D話―――絹旗「お、お邪魔しましゅ!」 香焼「い、いらっしゃい(・・・噛んだね)」[saga]
2011/09/10(土) 05:55:33.71 ID:VWpkMbpZ0
だがしかし、最悪を懸念した事もある。
もし麦野の命令で男を誘惑して来いと言われた場合、自分は断れないだろう。
嫌々でも股を開いて、好きでも無い男に愛撫され、犯されるかもしれない。
絹旗「そンな事、言わないとは信じてますけど……言われたら断れませンよ」ゴクゴク・・・ムゥ・・・
かといって、好きな人などいない……多分、いない。
絹旗「…………、」ジー・・・
恋人など作れない。作っちゃいけない。自分は汚れモノなのだ。相手が可哀想だ。
もあい「……にゃん」ペロペロ・・・
絹旗「もあい……そうですね。暗い話は止めましょう」ナデナデ・・・ゴクゴク・・・
仕事の話はストップ。今の私は『殺人の道具(アイテムの窒素装甲)』ではなく、絹旗最愛個人なのだ。
絹旗「香焼……まだでしょうか」ゴクゴク・・・
もあい「……みゃぅ」ペシペシッ
絹旗「まァ香焼も疲れてるンでしょうね。私の事、エスコートして……でも無理矢理連れ回される私の立場も考えろォってンです」ゴクゴク・・・
引き籠りだって、生活出来る。同い年たる彼に社交性云々を説教されたくない。
それだけじゃなく、サンチョクに行った時も、セブンスミストの屋上で厄介なヤツらに会った時も、
ゲームセンターで恥掻いた時も、バッティングセンターで無理した時も、夕飯の買い出しの時も……
絹旗「いつだって……自分勝手なンですよ。私より超弱い無能力者(レベル0)のくせに」ゴクゴク・・・ムスー・・・
私の気持ちに関係なく、自分勝手にズカズカと踏み込んでくる。まさに超猛毒だ。
知らぬ間に缶が空になっていたので、最早お構い無しにもう一本開ける。
絹旗「良いですかァ、もあい……世の中、正しくは弱者が強者に従わなくちゃいけないンですよ?」ゴクゴク・・・
もあい「……にゃぅ」キョトン・・・
絹旗「だからァ……本来、香焼は私の言う事を聞かなきゃいけないンですってば!」ゴクゴク・・・ムンッ!
もあい「にゃん」ジー・・・
絹旗「それなのに、いつもいつもいつもいつも……兄貴面してさァ……アンタは浜面じゃないンですよっての」ゴクゴク・・・
まぁ浜面も兄貴という訳ではないが、少しばかり花を立ててやろう。
絹旗「こンなエロ本隠し待ってる様な子供がァ! 私に対して……私に、向かって」ゴクゴク・・・ピタッ・・・
『もう知らない』、『さよなら』、『自分はもう押し掛けないから』。
絹旗「っ」グッ・・・グスッ・・・
もあい「みー」フシフシ・・・
絹旗「ン……ええ、大丈夫です。駄目ですね。何でもマイナスに考えちゃいます」フルフル・・・ゴクゴク・・・
だが、こうも言った。『おいで』、『一緒に行こう』、『離れないから』。
彼は……とてもとても優し過ぎる。だから私にとって超残酷なのだ。
1002Res/1177.93 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。