548:第E話―――サーシャ「とりあえず、ホームセンター行きたいです」 香焼「仕事で来たんでしょ」[saga]
2011/09/15(木) 00:50:49.39 ID:AWvx1/jf0
一同の野次罵倒が収まり、話は続いた。
クーニャ「続けます……ローマは吸血種と決めつけた様ですが、我々はまだ断定出来ません」
アスワン「そうね。専門家が行ってみない事にはどうも胡散臭い」
スクーグズヌフラ「まぁ魔術師の仕業って線が辺りでしょうけどねぇ」
ワシリーサ「ただねぇ……この世には死徒化しようとする魔術師もいるんだもの。括りはつけられないわ」
実際、魔術師は『吸血鬼』という単語を極度に嫌う傾向がある。異端故ではなく、その魔力量故にだ。
もしその『御伽噺の化け物』がこの世に実在して、魔術師を兼任でもしたら……最強最悪の悪魔になりかねない。
ワシリーサ「ただアチラさんが『吸血種』としたのは、あくまで大きな括りとしてよ」
アスワン「でしょうね。『吸血鬼』だなんて定めでもしたら、十字教的に大問題です」
ワシリーサ「そそ。『血を吸う類』であって、魔術とは関係ナッシング。だからアチラさん、実際は深くまで動けないでいるのよねぇ」
動いてしまえば『吸血鬼』として認めた様なモノ、という訳か。
あくまで血と肉を喰らう『何か』として異端排除に動くとなれば話は別だが……所詮は詭弁だ。
ワシリーサ「でもぉ……私達は動くわよ」チラッ・・・
一同『…………、』ゴクリ・・・
ワシリーサ「国と、そして怯える教徒の為に」ジー・・・
我々、殲滅白書(Annihilatus)の目的は心霊現象の解析と解決だ。よって他の十字教にない特長は『オカルトの検閲と削除』である。
分かり易くいえば、『在らざるモノ』である<霊>や<化ヶ物>、<妖>といった分野を専門とする所謂ゴーストバスターズ。
『生前を語るのは悲しみにつけいる偽物か天国にも地獄にも行けない罪人である』という判断から、
『生前を語る存在はすべて殲滅対象』という方針の下に活動する。
そして何より……ロシアとその同盟国国民を、ロシア成教徒を、<オカルト>の恐怖から守る事が目的だ。
ワシリーサ「吸血鬼だかエイリアンだか地底人だか知らないけど……我々の敵となった事を精々後悔させてあげましょ」フフフ・・・
一同『了解』コクッ・・・
ワシリーサの不気味な喝で気を引き締める修道女一同。何だかんだ言って、ワシリーサは隊長としてのカリスマを備えている。
沢山の意味で『色者揃い』のこの部署を纏め上げられるのは、結局彼女しかいないのだ。
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