796:第E話―――サーシャ「とりあえず、ホームセンター行きたいです」 香焼「仕事で来たんでしょ」[saga]
2011/10/04(火) 00:26:33.72 ID:cS565wnB0
一寸後、裏路地を抜けた。
そこは多少拓けてはいるが、店の様なモノは見当たらない。在るのは無駄に高いビルと、その間から見える一本道、それから上空の青色だけ。
サーシャ「第4の意見ですが、確実にホームセンターは無さそうですね」フム・・・
香焼「ねぇ。戻らない? 嫌な予感がする」タラー・・・
サーシャ「そうですか? 私は逆に良い予感がしますけど」ニヤリ・・・
香焼「……でもさぁ」ポリポリ・・・
サーシャ「やれやれ。第5の意見です……安心して下さい。コーヤギー一人くらいなら守り切れますから」フフッ
その台詞は、男として如何なのだろう。
サーシャ「メインヒロインが何を言ってるのですか?」ボソッ
香焼「は?」ポカーン・・・
サーシャ「あ、え、いや、何でもありません……改めて第1の提案ですが、とりあえずナビに従って進みましょう」テクテク・・・
よく分からないけど……今、サーシャ……魔術使えないんじゃね? とか言ってみる。
サーシャ「第4の回答ですが、別に杖等無くても術式は組めますよ。有れば面倒な手間を省けて楽なだけですからね」
香焼「……はぁ」ポリポリ・・・
サーシャ「んもー。心配症ですね……ほら、もう少しでナビが示す場所ですよ」チラッ
香焼「本当に店が在れば良いけどね」タラー・・・
在ったとしても、こんな場所に在る工具屋といったらまず個人経営だろう。
しかも都市開発以前から在る、旧西東京先祖代々受け継いだ土地を売り払いたくないとかいう類の頑固親父が営む店とか。
何にしろ、不安が募るばかり。
サーシャ「ん……あそこですね」チラッ
香焼「え? 本当にあるの?」タラー・・・
店……というより、一軒家? 独特の塀に囲まれた奇抜なスタイルの家(?)が建っていた。
香焼「……これ、入れないでしょ?」タラー・・・
サーシャ「ナビは?」チラッ
香焼「え……あ……此処、指してるけど」ウーン・・・
サーシャ「では入りましょう。第6の意見ですが、ナビの所為にしとけば言い訳できます」
香焼「いやでも、明らかに工具屋じゃないっすよ……大人しくホームセンター行こうよ」
サーシャ「まったく、チキンくんですね……第1の命令です。良いからついてきなさい」グイッ
香焼「うわぁ!?」ギョッ・・・
結局、その家の敷地へ足を踏み入れてしまった。
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