過去ログ - 唯「さわちゃんと過ごした日々」
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13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[sage]
2011/08/28(日) 01:37:43.32 ID:7L728IKno

「おぉ……」

鏡に映る自分は、何だか自分じゃないような気がして瞬きを数回繰り返した。
鏡とにらめっこしていると、さわちゃんが隣でくすくすと笑っていた。

「……へ、変かなあ」

不安になって縋るように尋ねれば、さわちゃんは笑いながら首を横に振る。

「すっごく可愛いわよ」

「じゃ……、じゃあ何で笑ってるの」

「本当に初めてお化粧したんだなーって思って」

私も出掛ける準備してくるわね、そう言って化粧台の前に座るさわちゃんの背中を見ながら、自分の頬が熱くなっていることに気が付いた。

さわちゃんはやっぱり私よりずっと大人だ。
一つ一つの言葉にも、仕草にも、余裕があるってわかる。

「さわちゃん」

「なあに?」

「私、さわちゃんに釣り合うように頑張るから」

鏡越しに目が合った。
さわちゃんは私を見てにっこりと笑う。

「じゃあ私も唯ちゃんに釣り合うように頑張らないとね」

そう言って慣れた手つきでファンデーションを頬にのせるさわちゃんに後ろからぎゅっと抱き着いた。

「さわちゃんって優しいね」

「あら、今更?」

「ううん。ずっと思ってたけど……そういうところ大好きだよ」

「そう……」

ありがとう、さわちゃんはそう言って抱き着いている私の腕をそっと撫でてくれた。

もう一度、鏡を見る。
ちょっとだけ年の差が埋まったかな、なんて思えて満足だった。



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