15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[sage]
2011/08/28(日) 01:42:47.12 ID:7L728IKno
「さわちゃん?」
「ごめんね……、普通のことできなくて」
さわちゃんの横顔は少し寂しそうだった。
私はさわちゃんの指をぎゅっと握り返した。
「一緒にいられるだけで充分だよ」
信号が青に変わる。
絡めていた指先をほどこうとすると、さわちゃんは小さく首を横に振った。
「次の信号までね」
ぎゅっと強く、離れないように握り締めてくれた指先。
「……うん!」
すごく短い距離だったけど、それでも何だか嬉しかった。
********************
ショッピングをしたり、街を歩いてみたりしているとすぐお昼になった。
「何が食べたい?」と聞かれて「アイス」と答えれば当然の如く却下されてしまったけれど。
色々と悩んだ結果、どこにでもあるような普通のファミレスに入った。
席に通されてメニューを見ていると、さわちゃんの視線を感じて顔を上げた。
「どうしたの?」
「いやー、こう見ると誰だかわからないわね」
「え、お化粧してるから?」
「そうそう。多分、誰に会っても気付かれないと思うわよ」
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