501:1[saga]
2012/01/29(日) 12:21:11.80 ID:6kqct4zw0
「ええ、ちゃんと聞いているわよ。それからどうなったの?」
「それでね、始めはとにかく、何か他人のことになることをしようと思ったの。
私に出来ることで、他人のことになることって何だろうって考えてたら----いつの間にかほむらちゃんのためになることを考えてることに気がついたの」
まどかは正面に向き直る。
「じゃあほむらちゃんのためになることって何かな? って考えてるときにね、ワルプルギスの夜のことを思い出したの。
ワルプルギスの夜の話をしているときのほむらちゃんって、すごく怯えた表情をしてたからさ、もし私がこの魔女を退治したらとっても喜んでくれるんじゃないかなって」
まどかは深くうな垂れる。
「そう考えだしたらもう他の事は考えられなくなっちゃってたの……。
頭からほむらちゃんの忠告がぬけちゃって----ううん、憶えてはいたんだけど、後で謝ったら許してくれるかなって」
「そう。契約したのは、私を守るためだったのね」
「うん……。
私は守りたかったの----街の人達を、友達を、ほむらちゃんを。
私はなりたかったの----ほむらちゃんに守ってもらう”わたし”じゃなく、ほむらちゃんを守れる”私”に。
『”わたし”は、変わりたい!
胸を張って、ほむらちゃんの隣りに立てる”私”になりたい!
ほむらちゃんが望む”私”に変わりたい!
ほむらちゃんに認められる”私”になりたい!!』
これが、キュゥべえに願った、”わたし”の最初の願い」
まどかは一旦沈黙する。
そして、
「ねえほむらちゃん……。
私、ちゃんと変われたのかな……それとも、変わっちゃったのかな……?」
まどかはそう呟きながら、再び横へと振り向く。
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