535:1[saga]
2012/03/04(日) 15:40:21.64 ID:7s5pwasZ0
「ふぅ……はぁ……ふぅ……」
さやかが紙袋を除ける頃には、まどかは落ち着き、ぐったりした様子で椅子にもたれかかった。そしてポケットから薬を取り出して飲む。
そのあまりの困憊ぶりに、ほむらの提案でしばらくベットに寝かせることとなった。
まどかは横になると強烈な眠気に襲われ、そのまま瞼を閉じ、眠りについた。
「……どういうことなのか、説明してもらってもいいかしら」
ほむらは、まどかにそっとタオルケットを掛けながら、さやかに尋ねた。
さやかの口は重かった。
「ん〜〜。なんというか……。
まどかはさ、『約束』って言葉に敏感なんだよね。
自分が約束を守れないんじゃないかっていつも心配してるってゆーか……」
「……約束を守れなかったことがあったの?」
「よくは知らないんだけど----何か、凄い罪悪感があるっていうの?
誰かと交わした約束を破っちゃったんだかなんだかで、それで相手を物凄く怒らせちゃったことがあったらしいんだ。
あたしが思うに、まどかはそれ以来『約束』に対して酷く怯えてるんじゃないかな」
約束。まどかの異変の原因は、その約束なのか。
一体どのような約束なのか、相手は誰なのか、ほむらは気になりだした。
「で、その相手というのは?」
「それがさ、分かんないだってさ」
さやかの言葉に、ほむらは怪訝そうに眉を顰めた。
「……分からない?」
「そうなの。どこでいつ誰とどんなことを約束したのかを忘れちゃってるみたいでさ。
それがまたまどかの罪悪感に拍車をかけてて……」
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