556:1[saga]
2012/03/04(日) 16:01:10.33 ID:7s5pwasZ0
気がつけば、まどかは涙を流していた。
それはもはや演技や練習といったものを飛び越えた、本心からの謝罪の言葉であった。
とにかくやめさせなければ! ほむらとさやかは同時にそう思った。だがどうすればいいのか----
さやかは戸惑い、一瞬前に出るのが遅れた。
ほむらは迷うより先に一歩踏み出し、そして----
「まどか----もういいの。もう謝らなくていいのよ」
----正面からまどかを抱きしめた。
それでも謝り続けるまどかに、ほむらは優しく話しかける。
「まどかは何も悪くないわ。
だから、もう自分を責めるのは止めてちょうだい」
ほむらの言葉に、まどかはようやく謝るのを止める。そして、恐る恐る顔を上げる。
目が合うと、ほむらは再び優しく微笑みかけ、まどかの頭を撫でる。
「ねぇ、まどか。
毎日毎日、こんなクタクタになるまで歩き続けて……。
今まで、とても大変だったでしょう。
今まで、とても疲れたでしょう。
今まで、とても辛かったでしょう。
もう十分よ。貴女は、もう十分に罪を償ったわ。
例え『夢の中のあの子』が許さなくても、例えカミサマが許さなくても----私が、貴女を許すわ」
601Res/385.53 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。