557:1[saga]
2012/03/04(日) 16:02:09.86 ID:7s5pwasZ0
まどかは、体の奥底から瞳へと、何かが汲みあがってくるのを感じた。
頬を何かがつたう。
手で拭ってみると、それは涙だった。
まどかの瞳から、大粒の涙が零れ出ていたのだ。
まどかの意思とは関係なく、まどかの体は動いていた。
気がつけば、まどかの方からほむらを抱きしめていた。
「ああぁああ!!! うああぁぁああ!!! あああぁぁああぁぁあぁぁあ!!!」
同時に、まどかは泣いていた。
人目を憚ることなく泣いていた。
訳も分からず泣いていた。
ただ、自分の中から、うれしいでもなく、悲しいでもなく、果てしなく重い何かから開放されたような、何ともいえない感情が次から次へと湧いてくる。
そして涙が、感情が、今まで溜まりに溜まっていたものが、堰を切ったかのように溢れ出していた。
まどかは泣き続けた。
今まで抱えていた不安や焦燥感が、涙と一緒に流れ出るのを感じていた。
なぜかまどかの脳裏には、自分の中に居る内なるもう一人の自分が、満足そうな表情で消えていくイメージが浮かんでいた。
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