558:1[saga]
2012/03/04(日) 16:03:09.37 ID:7s5pwasZ0
*
それから数分が経過した。
まどかの泣き声が止んだのを見計らい、ほむらが口を開く。
「……どう? 落ち着いたかしら?」
そう尋ねてくるほむらに、まどかは抱きしめる腕の力を緩めながら、
「うん……。ごめんね、心配かけちゃって……もう、大丈夫、だから……」
呟くような声で答える。
まどかは、声や表情とは裏腹に、とてもすっきりとした気分であった。
ほむらとまどかの体が少し離れる。
まどかの顔を覗き込むと、鼻水と涙で汚れ、目が真っ赤に腫れ上がっていた。
それを見たほむらが辺りをキョロキョロと見渡しだした。
さやかはほむらが何をしようとしているのかを察し、近くに積んであったタオルを手に取り、そしてほむらに渡す。
「ほら」
「あら、ありがとう」
ほむらはさやかからタオルを受け取ると、
「まどか。ちょっとだけ目を瞑っててちょうだい」
優しくまどかの顔を拭いた。
「ん……ふぁ……」
「あ、ごめんなさい……痛かったかしら?」
「そ、そんなことないよ!」
まどかの表情は、顔を拭かれるのが恥ずかしかったのか、赤みがかっていた。
さやかがそれを指摘すると、まどかの顔の赤みが増した。
ほむらはわけが分からず、首を傾げた。
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