過去ログ - ほむら「――時間が止まればいいと思った」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(九州)
[sage]
2011/09/02(金) 23:12:43.51 ID:P/0GCclAO
そして一度消滅したはずの自分たちが現界しているという現実。
自分の具現にあの道化師が関わっているのは間違いない。少女の再生に件のインキュベーターが一枚噛んでいる可能性もある。
「……だいたい、初めから怪しかったのよ」
何の前触れもなく現界させられ、状況把握のために周囲を散策し始めてものの数分でこの少女に出会った。
偶然にしては出来すぎている。
「面白いわ。乗ってやろうじゃない」
すでに第一は開き、自分たちの邂逅は怒りの日という歌劇への序曲(オーベルテューレ)に過ぎない。
ならば後悔させてやろう。自分を――彼女を役者として選んだことを。
予定調和の終曲(フィナーレ)を諧謔(スケルツォ)にかえてやる。
そのためにはまず――
「……さっきからどうしたの?」
この少女との距離を少しでも近くすることが肝要か。
「ううん、なんでもないの。あのね。一つ提案があるんだけど」
「うん、私ももう一つあなたに頼みたいことがあったの」
顔を見合せ、同時に息を吸い、はかったようなタイミングで、二人は同じ言葉を口にした。
「「ねえ、私たち、しばらく行動を共にしない?」」
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