126:一年中が田上の季節[sage saga]
2011/10/24(月) 10:48:58.86 ID:SwfAnpwf0
律先輩が、死んだ(きえた)。
自身の所属する軽音部の部長であり、桜高の先輩である、近しく親しい間柄と言っても良い存在(ひと)が。
それも、目の前にいる同じ軽音部の大好きな先輩の手によって……。
それだけでも充分に哀しくて異常な事なのに、その律の死すら数日後には、自分(ジーニアス)達以外の人、彼女のクラスメイトや担任の教師。そして軽音部の顧問である山中先生でさえ、『田井中 律』という存在(にんしき)が消失してしまっていた。
哀しくて、苦しくて、悔しくて、ムカついて、だけど、どうにも出来なくて……。でも、それでも、唯の事を責めるなんて事はとても出来なくて……。
梓の小さな胸はこんな事を考える度に張り裂けそうになる。
<それなら――――>
梓は思う。これ以上、自分の好きな人達を失いたくない。唯は勿論の事、憂も和も、出来る事なら敵になってしまった澪も紬も……失いたくない。
ドラムはいなくなってしまったけど、それでももう一度、みんなで演奏したい。
そんな思いが日増しに強くなっていた。
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