322:1です。 ◆CIZA6sfEUc[saga]
2011/10/10(月) 18:40:27.72 ID:GsEPXkjjo
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立ちふさがるお義姉さんの向こうに、倒れた依頼人の男の姿があった。
黒い、虫のような、影のような黒いものが男にまとわりつきながら部屋中をうごめいている。
「なんだよ、これ――」
「救急車を呼んでちょうだい。妹を連れて走って!」
僕は志乃の手を掴んで走り出していた。
数十メートル走ったところで、公園に来た。
親子連れが何組かいる。少し安心した。
公衆電話から119番に電話した。
「あの部屋、そんなに危なかったの?」
志乃がへたりこむ。
「わからない。お義姉さんが、お前を連れて逃げろって」
「おねーさん、大丈夫かな」
「大丈夫だよ。お前が会いたいって思えば、来てくれるだろ」
「うん……」
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