323:1です。 ◆CIZA6sfEUc[saga]
2011/10/10(月) 18:41:09.19 ID:GsEPXkjjo
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志乃とベンチに座り、手を握って無言の時間が過ぎる。
どれくらい経ったかわからないが、救急車のサイレンが聞こえた。
「あの人、助かるかな」
「助かるといいな」
「うん……。私、助けようとしたけど、でもまだわからないよ」
「そりゃ、嫌な奴だからな」
「そろそろ、救急車ついたかな」
「そう遠くないからな」
少し間をおいて、サイレンが戻ってきた。
「ほら、運ばれてるみたいだぞ」
「うん」
今度はお義姉さんのことが気がかりなようだった。
「お義姉さんのこと呼んでみれば」
志乃は目を瞑って、握った手に、祈るように力を込めた。
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