503:1です。 ◆CIZA6sfEUc[saga]
2011/10/31(月) 23:40:20.75 ID:z12brnhdo
49
―――――火曜・放課後・ナオミの部屋―――――
「――と、いうわけなんです」
「あ、そう」
お義姉さんは興味なさそうに頬杖をついている。
(あんたの仕事でしょうが……)
「いつ気づいたの?」
「ああ、昨日帰る途中でなー。俺ん家の近くの駅前で」
「珍しいね。文芸部って半分帰宅部みたいなもんだと思ってた」
志乃が唇をとがらせる。
「俺もそう思ってたから、あそこで神田さん見たときはびびった」
バス停に佇む、彼女の姿を思い出す。
「でさ、こう、目が合っちゃったから頭下げてったんだよ。無視するのも変だし。
そしたら、神田さんの顔に黒いものが――」
「義弟よ、それは呪いだったの?」
「うーん……だと思いますけどねぇ。だってほっぺたを虫がうぞうぞ這ってたら気づくでしょ」
「見間違い説浮上!」
志乃が横やりを入れる。
自分の身近なところで、こんなジメジメした事件は嫌なんだろう。
僕だって嫌だ。
1002Res/521.16 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。