504:1です。 ◆CIZA6sfEUc[saga]
2011/10/31(月) 23:41:50.53 ID:z12brnhdo
50
「志乃、お前見てないのか」
志乃は神田さんの友人・上木さんの席に目を留めていた。
「え、呪いって虫なの?」
そういえば、前回は呪いを見ずに済んだな。
「虫っつーかゲルっぽいっつーか……とにかく黒くて気持ち悪いな」
「……あー、じゃああれ、呪いかもしんない」
「これじゃ、どっちがどうなのかわからないな」
「二人ともしっかりしてよ」
お義姉さんが呆れて、大きく息を吐いた。
気を取り直すためか、テーブルの茶菓子に手を伸ばす。
志乃もそうした。
「……で、どう見えてるの?」
「俺が確認できたのは、神田さんの頬をムカデみたいなのが這ってるのを――」
「私は、上木さんの机に、カビみたいなのがびっしりついえるの」
(どっちを見てても、気分のいいもんじゃないな)
「少なくとも、その二人に呪いが見えた、と」
志乃が事務所の隅からホワイトボードをカラカラと転がしてきた。
「それ、要るか?」
「ミーティングを演出しようと思って」
志乃はマーカーのキャップを外した。
1002Res/521.16 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。