過去ログ - マミ「鹿目さん、私のご飯は…?」まどか「昨日食べたでしょ」モグモグ 分岐ルート
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583:ほむマミ派(黙考) ◆CuwcoLXTJ2[sage saga]
2012/07/26(木) 18:43:32.20 ID:gm4fmoEAO


 雑誌を丁寧に元の位置へと戻す。 当然、何も買うことなく書店を出た。 悪いお客だ。


 足の痛みをしっかりと感じながら、一歩一歩目的の場所へと歩を進める。

 どきどきと心臓が打つのをはっきり感じ取り、 気を落ち着かせる為に唾液を飲み込んだ。 雑踏の音に紛れることを許さないくらい、そっと。 


 まず、会ったら何を言うべきか? 少なくない時間、懸命に考えたつもりだったのだが、初めの一言すら思い浮かばない。

 脳内の迷走ぶりが、自身の脚運びにはっきり表れていると自覚した。 ふにゃふにゃで、ぐだぐだで、へなちょこ。


 あのいけ好かない上司が今の自分を見たら、きっとこう言うに違いない、

『切実さが足りない』、『真剣さが足りない』、そして、『ちゃんと聞いてる?』

 聴こえてはいる。 だから、ちょっと黙っててくれ。


 こんなにも怯えが先に立つ、今の自分が本来の姿だと、さやかは改めて思う。

 水曜の昼下がりにぶつけた啖呵のごとく、彼女に問い質せばよいだけなのに。

『あたしを追い出した理由をちゃんとわかるように教えて欲しい』
 
 誰にでも出来る、簡単な質問。 何故、もっと早く言えなかったのか。 いや、未だ果たされてはいないのだけれど。


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