過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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[saga]
2011/12/25(日) 02:23:48.85 ID:B8b5GBRFo
「つまらないな」
ステイルの呟きを拾ったそれは、見滝原市の上空――正確には上空の、位相がずれた空間を漂いながら。
言葉通り、とてもつまらなそうに呟いた。
「佐倉杏子は生き延び、美樹さやかも無事。暁美ほむらも導かれず……出来すぎているよ。面白みに欠ける」
「そう思うのでしたら、どうして結界を強めたのですか?」
それの背後から、位相のずれた空に“腰かけた”少女が問い詰めた。
少女の身体は先程よりも薄くもやがかかっており、時折古びたテレビ画面のようにブレている。
「なんのことかな」
「赤い人が投げたグリーフシード。あれが孵化したのは、私の干渉が弱まったことを意味しています」
「……偶然だよ。私は力を強めてもいないし、弱めてもいない」
「じゃあどうして?」
それは彼女の問いに答えようとはしなかった。
答えたくないのか、答えられないのか――少女はほんの若干考えて、すぐに眉根を寄せた。
それの真意を悟り怒りを覚えたのであった。
その真意は至ってシンプルなものだ。
それは少女の問いに答えたくないわけでも、答えられないわけでもなかった。
それは彼女と交わしていたやり取りに対する興味を示していなかった。
それは彼女の話を聞いていなかった。
「三流の脚本だな。一方通行ももうじきイギリスに到着するだろうし、さてどうしたものか」
その姿は新たな玩具を探す子供のように純粋で。
その翡翠の双眸は汚れのない無垢な宝石のようにきらきらと光り輝いていた。
「あなたは……どこかおかしいです」
「おや、それは意外だな。てっきり君はとうの昔に私の事を狂人扱いしているものかとばかり」
それは愉快そうに肩を揺らして笑うと、ワルプルギスの夜がいる方角に目を向けた。
それと魔女との間にはいくつものビルや瓦礫があったが、それらにとっては視覚障害にすらならない。
それらは目を凝らせば地球の裏側だって見えるし、一歩踏み出せば海の奥底にだって行けるのだ。
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