過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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868:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/03/18(日) 01:55:25.23 ID:HhynQx1uo

 灰色の世界の中心で、まどかは胸を張って告げた。

「私は、あなたとは契約しない。あなたたちから与えられた奇跡なんて、私はいらない」

 肩を下ろして表情を和らげ、ほっと一息つく。
 そしてキュゥべぇに笑いかける。
 手を伸ばして、どこか呆然としている彼の頭を優しく撫でた

「だから……ごめんね」

 キュゥべぇがびくっと体を震わした。
 言葉の意味をようやく理解したと言わんばかりに首を振り、静かに語りかけてくる

「君は自分が何を言っているのか分かっているのかい?」

「うん」

「言い方を変えようか。……君は暁美ほむらを助けたいんだろう?」

「そうだよ」

「なら願えば良いじゃないか。僕と契約すれば一瞬だよ」

 彼の言いたい事はよく分かる。
 彼の言うことは正しい。そうする事で確実に彼女を救えるということも。

 だがそれでは駄目なのだ。
 ここまで来た努力が。ほむらの決意が。大勢の人々の想いが。
 全て無駄になり、意味を失ってしまう。風に舞う砂粒のように吹き飛んでしまう。

 だから、駄目だ。



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