過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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882:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/03/18(日) 02:05:35.97 ID:HhynQx1uo

「魔女と結界の様子は?」

「何も変わりないよ。魔女はあのままだし、結界も地球上の生命を吸い込もうとして猛威を振るい続けている」

「外じゃそんな大事になっていたのか」

「まぁね。もうすぐ君の仲間がここにやってくるんじゃないかな。もちろん生命――つまり魂としてだけどね」

 魔女の張る結界はその魔女の性質や特徴を色濃く反映させている。
 お菓子で溢れかえっていたり、仄暗かったり、明るかったり、酒の臭いがしたりetcetc...

 この魔女はなぜ他者を結界の内に招き寄せようとするのだろう。
 自分の糧にする。確かにそれが最も魔女らしいと言えば魔女らしい。
 だがもっとなにか別の、それこそ重要な意味があるのではないだろうか。

 灰色の世界に響き渡る怨嗟の嘆きを煩わしく思いながら、ステイルは深い思考の海に浸かり込もうとする。
 そんな彼の耳に、キュゥべぇの声が届いた。

「君はずいぶんと余裕そうだけど、これからどうするつもりなんだい?」

「どうもしないさ」

「……じゃあもうこの星の命運もここまでのようだね」

 この星の命運もここまでと、そう来たか。
 くつくつと喉を鳴らし、わずかに肩を揺する。

 ――ああ、こんな気持ちは久しぶりだ。

 半年振りに彼の心に訪れた感覚を堪能しながらキュゥべぇのいる方へ首を回して口角を吊り上げた。

「君はまるで分かっちゃいない。いいか、その長い毛が詰まった耳でよく聞け」

 深く息を溜め込み、吐き出す。



「――――――ここまでじゃない。ここからだ、インキュベーター」



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