過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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953:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/28(月) 02:59:47.49 ID:9M6RkmvRo

 だが、今度は違う。
 ほむらは魔女になり、杏子とさやかは戦えず、まどかは契約出来ない。
 自分に出来るのはせいぜいちょっかいを出す程度。ほむらを救うことはおろか撃破なんて夢のまた夢なのだ。
 完全に、手詰まりに陥ってしまった――

 心を絶望の色に染めかけたステイルは、ただただ無気力に眼球を動かし、まどかの首下に視線を注いだ。
 そして目を凝らし、限界まで見開く。

 その視線の先には、もがき苦しむまどかの首に提げられた十字架がある。
 それは本来この場面、この状況には有りえない物だった。
 それは本来この場面、この状況では使われない物だった。

 だからこそ、ステイルは歯噛みする。

 ……どうして気付けなかった?

 ……彼女が首から提げている代物に、何故もっと早くに気付けなかった!?

 やりようのない自責の念に駆られるが、それとは別にステイルの思考は真相の究明に奔走する。
 まどかがここにいること。キュゥべぇがいること。あの十字架。
 誰かがまどかにあれを渡した者がいる。ここまで導いた第三者が確実に存在している。
 点と点とを結んでほころびを見つけ出すと、ステイルはキュゥべぇに尋ねた。

「……キュゥべぇ。君たちをここまで連れてきたのはどこの誰だ?」

 候補はいくらでもある。イギリス清教の人間や、独立して動く連中。
 それにローラ・スチュアート。それ以外の勢力。その目的。
 ステイルは苦々しい表情を浮かべるも、

「それは違うね。僕らは土御門元春に協力して貰ってここまで辿り着いたんだよ」

 キュゥべぇの言葉に、その表情を消した。



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