過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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2012/05/28(月) 02:54:14.36 ID:9M6RkmvRo
「――ったく、一体全体なんだってんですか、ええ!?」
そう叫んだのは、修道服姿のアニェーゼだった。
まったく連絡の取れない天草式に業を煮やし、そして頭の中に突如に訪れた『内容』に腹を立てているのだ。
以下略
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2012/05/28(月) 02:54:42.41 ID:9M6RkmvRo
――奇跡などでは、断じてない。
灰色に淀んだ世界の中心で、インキュベーターはそう判断した。
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2012/05/28(月) 02:55:10.10 ID:9M6RkmvRo
……熱い。
ノイズだけではない。
エラーも混じっている。
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2012/05/28(月) 02:55:52.01 ID:9M6RkmvRo
「……考える必要なんて、無いんじゃないのか。違うか、インキュベーター」
人間の思考を遥かに凌ぐ速度で行われる演算に、男の声が割り込んだ。
その声は、虫の息状態のままがくりと上体を起こしたステイルからもたらされたものだった。
以下略
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2012/05/28(月) 02:56:18.76 ID:9M6RkmvRo
感動して心を震わせることなど、感情を持たず理解出来ないインキュベーターには不可能だ。
関心は持っても感心はしない、驚愕はしても驚嘆はしない。
不合理な判断や非効率な手段を選ぶ人間の美学は知っていても、真似しようとは考えない。
以下略
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2012/05/28(月) 02:56:54.31 ID:9M6RkmvRo
インキュベーターは純粋な疑問を抱いて沈黙を保った。
その態度を見たステイルは満足そうに鼻から息を吐き、口角を吊り上げる。
「君とまどかは、恐らくほむらの――いや、暁美ほむらの記憶を追憶したんだろう。
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2012/05/28(月) 02:57:46.72 ID:9M6RkmvRo
「十四年が一〇〇回。つまり一四〇〇年。それだけの時を生きた君が精神疾患に罹るのは当然なんじゃないのか」
解けてみれば、なんと単純な事実なのだろうか。
最初から答えは得ていたのだ。
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2012/05/28(月) 02:58:12.95 ID:9M6RkmvRo
――まったく、せっかくの戦勝気分が台無しだ。
内心で呟き、肩をすくめて失敗する。肩が震えているからだ。
嬉しさとおかしさとが綯い交ぜになってステイルの心中をぐるぐると巡りゆく。
以下略
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2012/05/28(月) 02:58:48.50 ID:9M6RkmvRo
――つぎはぎの魔女がその唇を異様な角度に歪ませるのを、ステイルははっきりと見た。
――魔女に抱き着いたまま、まどかが不安そうな顔でこちらを振り向くのを見た。
以下略
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2012/05/28(月) 02:59:20.41 ID:9M6RkmvRo
「……まどかを取り込むつもりか、あの魔女は」
目の前の悪夢に対し冷静に言葉を紡ぐ。
以下略
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