過去ログ - まどか「無限の中のひとつの奇跡」
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38: ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/07(金) 02:15:54.04 ID:t06ma3WT0
「おかわりも一杯あるから、遠慮しないでね」
湯気の立つ紅茶を湛えた白磁のティーカップが5つ、テーブルの上に置かれる。
「はい、いただきまーす」
「――いきなり飲むと、舌を火傷するわよ」
「ふふ、暁美さんは猫舌ですものね」
「本来野生の動物は熱した食物を摂取することはないから
適応していなくて当たり前なのよ」
その隣ではキュゥべえが、まだ熱い紅茶をピチャピチャと舐めていた。
まあこいつは野生じゃないし、動物かどうかも怪しいけど。
「ええと、それじゃ魔法少女について、説明するわね。
真矢さんは2回目だし、退屈かもしれないけど」
「……いえ」
エリは転校生の左側に張り付くように座っている。
ずっとうつむき加減で、やっぱり全然目を合せようとはしてくれないけど
癖なのか、ラスクを両手で持ってちまちまカリカリ齧る様子は、小動物みたいでなんか可愛い。
「おさらいということで――美樹さん、まずはこれを見てくれる?」
そういってマミさんは台座の付いた、卵形の宝石のようなものを取り出す。
それは彼女の髪や瞳と同じ、柔らかな金色に輝いていた。
「綺麗ですねー。何ですか、これは?」
「これはソウルジェム。魔法少女の魔力の源よ。
資質を見出された女の子が、キュゥべえとの契約によって生み出す宝石」
そこでマミさんの表情が、急に真顔になる。
「そして、魔法少女の本体――魂そのものなの」
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