過去ログ - まどか「無限の中のひとつの奇跡」
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41: ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/07(金) 02:19:32.33 ID:t06ma3WT0
「では、『願い』について説明するわね」

キュゥべえを押さえつけ――抱きながら、改めて説明を始めるマミさん。

「キュゥべえと契約した者は、魔法少女となって、魔獣と戦い続ける使命を課されるの。
 ――でもその代わりに、どんな願いでも1つだけ、叶えて貰うことが出来るのよ」

「え……!?」


――どんな願いでも、1つだけ叶う?――

凄く魅惑的な言葉……の筈なのに、ほむらの言った通り、悪魔の罠としか思えない。
それも、判っていながら掛かってしまうような、最悪の罠。

「――どんな、は不正確ね。素質と祈る心の強さに見合った願いなら、よ」

まだほむらは何か言いたそうだったが、エリに袖を引っ張られて止めた。
替わりにマミさんが言葉を続ける。

「まあ、世界征服とか、叶える願いの数を増やしてとか、そんな無茶なお願いは駄目だけど
 普通に叶えたいと思う願いなら、大抵叶うわ」


――普通に叶えたいと思う願いなら、大抵叶う――

「……ねえ、不治の病とか、怪我とかでも、直せるの?」

「可能よ。但しその1回だけ」

少し沈んだ顔でマミさんが答える。

「治った後で病気が再発しても、もう自分の不運を呪うことしか出来ないし
 一緒に事故に遭った人を救いたいと思っても、もう二つ目の願いは有り得ない」

寂しそうな顔のまま、こっちを向いて微笑する。

「奇跡は一度きり。そして叶えてしまったら、もう今までの自分には戻れない。
 だからもし貴方が奇跡を望むことになったら、それで尚後悔しないかどうか
 よく考えた上で決断して欲しいの」



今までの自分を捨て、魂を懸けて尚後悔しない、たった一つの願い、か――
二人はそこまで覚悟して、一体何を願ったんだろうか。
そしてあたしにそこまで覚悟して、奇跡を望む想いが、あるだろうか――


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