過去ログ - まどか「無限の中のひとつの奇跡」
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47:視点:佐倉杏子 ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/07(金) 02:26:35.71 ID:t06ma3WT0
「だから、世話になる理由がねーっつってんだろ」
マミ差し入れのラスクを齧りながら、キュゥべえに怒鳴る。
「人間の感情というのは、難しいものだね。
純粋な好意によって、安定した生活環境を確保できる。
願ってもない申し出だと思うけど?」
申し出。マミがアタシに宿を提供するとかいう話。
――今更、あの頃の関係に戻れるかよ。
二人の道はもう、一年前のあの日に、別れちまってるんだ。
「日本語としては正しいけど、願ってもないとかテメェが言うな」
「でも差し入れは食べるんだね」
「無駄に出来るかよ」
仲間が出来て満足して、二人だけで幸せにやっていくかと思えば
ずっと御無沙汰だったこっちにまで触手を伸ばしてくるとか、どういうことだよ。
一人より二人がいい。なら二人より三人がいいってか?
「――まったく、下らねぇ」
そう吐いた言葉程に、本当は二人の性質を否定している訳でもない。
ただ、知り合いだからって、アタシをその中に巻き込まないでくれ。
西にだって北にだって南にだって、誰かしら魔法少女は居るだろう?
「ま、僕は使いの役目は果たした。後は君達の問題だ」
アタシは独り、誰の為でもなく、自分の為だけに生きる。
あの日、そう決めたんだ。
「――ふん。まずはそれより今夜のお仕事さ」
瘴気が大分濃くなってきた。今夜の狩場はもうすぐそこだ。
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